先日、ある相談者さんから「持ち出し」についての相談を受けました。
小学校高学年のZ君、普段とってもおとなしくていい子なのに、
おうちの家計費財布から、どうやらお金を取っている。
「持ち出し」をしているそうなんです。
お母さんは、終始信じたくない様子で、でもZしかいない。と。
実は、持ち出しの原因は一つに絞りきれないことが多いんです。
①欲しいものがあってどうしても買いたい、買えない状況
②怒り、悲しさ、さみしさなどの対処行動。物を得られた時にドーパミンがでて、辛い気持ちが一旦解消される。適切に自分を表現できないなど、環境要因や、表現が苦手という個人要因が絡む。
③モノに対する執着。 愛情… 自分が大切にされているという実感の代わりにものやお金を得ることで安心する。
Z君のお母さんの話を聞いていると、普段からきちんとさせなきゃ、ちゃんとさせなきゃ。がすごく伝わってきます。その一方で、ご両親は共働きであまりZ君にかまってあげられていない様子でした。
学校も、友人も、特にトラブルが聞こえてこないZ君。
お母さんにインタビューを重ねると、Z君が今まで自分の要求を一切出さない(出せない)状況だった家庭が見えてきました。
そこで、プレゼントした「七色ことば」は「両親の幼い頃の夢を語ろう」でした。

お父さんお母さんのたくさんの失敗、ダメな部分もちゃんと見せてあげる。
両親にも子供時代があったこと、その頃の夢とは別の場所にいるけど、Z君と家族になれて幸せであること。どんなZ君でも受け入れるし大好きであることをしっかり伝えてあげる。
このご家族は、Z君の誕生日にこのイベントをやったところ、
その後3ヶ月たち、今のところは「持ち出し」ないそうです。
お母さんに、Z君のこの日の様子を聞くと
「本人は、とてもびっくりした様子でした。でも照れくさそうにはにかんだ笑顔を見た時、あー最近家族で笑ってなかったなぁ。と。とても大切な事を気づかされました。」と目頭を熱くされていました。
”子育て” と思うと、ついつい肩に力が入ってしまいます。
でも、本当は ”子育ち” を見守っていればいい。
親 という漢字の如く 木の上で立って見ているスタンスでいいんですね。
なかなか できるもんじゃない。
難易度は、MAXです!
でも、その心 忘れないようにしたいなぁ。